三越伊勢丹グループは、みなさまに「新しい季節の到来」をいち早くお伝えいたします。世界で活躍するバレエ・ダンサー、オニール・八菜の「季節のダンス」とともに二十四節気と季節のことばをお届けいたします。「節気を感じる百貨のかたち」は、みなさまが季節を楽しむ日々をより豊かに彩ります。

     夏至は一年で一番昼が長い日。今年は6月21日にあたります。昼が一番長いってことは、夜が一番短いということ。冬至の日と比べると約5時間、夜が短いのです。暦の上では夏の真ん中になりますが、実際は梅雨まっただ中。空を見上げて、早く夏が来ないかなぁと願っている時期です。
     ヨーロッパでは、夏至は太陽に感謝する日。各地で夏至祭が行われます。冬は日照時間が短く、午後3時ともなると真っ暗になる北欧では、太陽の恵みを浴びる喜びはひとしおなのでしょう。
     日本では旧暦の6月と12月の晦日に、大祓(おおはらえ)の行事が行われていました。6月は「夏越祓」(なごしのはらえ)と呼ばれ、新暦に移った現在も各地の神社で神事が行われています。かつては、人の悪口を言ったり、物を粗末にするといった、日々犯す罪が穢れとなり、災いや病を起こすと考えられていました。そんな半年分の穢れを、氏子たちがつくった茅の輪(ちのわ)をくぐって清め、残り半年の無病息災を願います。日頃、ついつい、罪を作ってしまう私たちは、毎日でも茅の輪をくぐりたくなりますね。
     その昔、御所では、氷室から運んだ氷で暑気を払い、夏を乗り切る力を得たとか。庶民はそれに倣い、氷片を表す白い三角の外郎(ういろう)に、邪気を払うといわれる赤い小豆をのせて厄除けをしたそう。それが和菓子の「水無月」だったのです。

写真:福田喜一   文:渡辺紀子

     扇風機にクーラー。涼風を呼ぶマシンはいろいろあれど、最近、注目を集めているのが超手動の、うちわと扇子です。うちわの一大生産地は、香川県の丸亀。シェアの90%を誇ります。水うちわという岐阜の名産もあり、昔は水につけてからあおぐと、その気化熱でより涼しく感じたりしたようです。うちわですが、うちわで思い出すのは、黒田清輝が芦ノ湖畔で照子夫人を描いた「湖畔」。うちわが、女性を美しく見せる小道具なのだと知らしめてくれました。
     最近は、扇子もうちわも様々な素材で作られるようで、メンズのきもの姿にも似合う革製おしゃれうちわも登場しています。

〈新京清堂〉うちわ 10,800円:
伊勢丹新宿店 メンズ館1階 シーズン雑貨・装身具/日本橋三越本店 本館2階 シーズン雑貨

     朝からしとしと雨が降り続く静かな日曜日には、やさしい音楽を聴きながら読書、なんていう楽しみもありますね。一句ひねったりするのも素敵かもしれません。でも、それが毎週続くと、からりと晴れた日が早く来ないかと夢見てしまいます。なまった身体を動かしたい。そんな気持ちにもなってきますね。
     今すぐはムリとしても、休日に梅雨の晴れ間が訪れたときのために、ソックスを探す。新しいスニーカーをゲットする。そんなふうにして期待をふくらませるのは楽しいもの。お天気は雨でも、気持ちが晴れ晴れしてきます。そう、雨の日はショッピングもいいかもしれませんね。

〈ラソックス〉靴下(上/レディス) 1,620円:伊勢丹新宿店 本館1階 婦人雑貨
〈ラソックス〉靴下(下/メンズ) 1,620円:伊勢丹新宿店 メンズ館 地下1階 紳士肌着・ナイトウエア・靴下/
日本橋三越本店 本館2階 メンズインティメントサロン/銀座三越 5階 インティメント
※1点1点柄が異なります。 ※品切れの際はご了承ください。

     「半夏生」という言葉をご存じでしょうか。「はんげしょう」と読みます。二十四節気の夏至から数えて11日目にあたる日、あるいは、その日から5日間をいいます。半夏(カラスビシャク)という毒草が生える前に田植えを済ませ、それ以降は農作業をしないという習慣があったそうです。無事、半夏生までに田植えを終えた農家は、半夏生の日の天候で、稲作の吉凶を占ったとか。
     この半夏生の頃にはタコを食べる、あるいは焼きサバを食べる。また、うどんを食べるという習慣が今も各地に残っています。うどんはもちろん、讃岐の習慣。つるんとおいしいの、いただきたいですよね。

〈ISETAN MITSUKOSHI THE FOOD〉小豆島手延うどん 290円:
伊勢丹新宿店 本館地下1階 シェフズセレクション/
日本橋三越本店 本館地下1階 グロッサリー/銀座三越 地下3階 グロッサリー

写真:本多康司   文:渡辺紀子

     夏本番を前に水無月を求めて〈KITAYA六人衆〉でお馴染みの喜田家へ。ここでは12寸のステンレストレイに、もち粉や砂糖などで作った生地を流し込み一度蒸しあげた外郎の土台の上に、煮込んだ小豆と生地を混ぜたものを流し込んで整えて再び蒸しあげる。20分もするとよい香りをさせた12寸の水無月が登場する。表面を丁寧に仕上げた後、工場長を務める中西さんが、カステラ包丁を使って、縦に5等分、横に5等分と切り分けていく。それを斜めに切っていくと50個の二等辺三角形の水無月となる。「四方の面をきれいに整えているので、1辺は2寸3分(約7センチ)」になるのだという。涼しげな三角形に桜の葉を巻き、水無月が完成した。

※〈KITAYA六人衆〉水無月は、日本橋三越本店 地下1階 和菓子にて6月30日(金)まで1個181円で販売いたします。